審判前の保全処分とは?
しんぱんまえのほぜんしょぶん
審判前の保全処分とは、家事審判の結論が出るまでの間、現状を維持したり権利を仮に保護したりするために家庭裁判所が下す暫定的な決定です。
審判前の保全処分(しんぱんまえのほぜんしょぶん)とは、家事事件手続法に基づき、家事審判(離婚・遺産分割・子の監護など家庭内の紛争を解決する裁判手続き)の最終的な審判がなされるまでの間、申立人の権利や現状を仮に保全するために家庭裁判所が発する暫定的な処分です。
この制度が必要とされる理由は、家事審判には一定の時間を要するため、その間に財産が隠匿・散逸されたり、子どもが連れ去られたりするなどの事態が生じると、審判が確定しても実効性がなくなってしまう場合があるからです。
審判前の保全処分の主な種類には以下のものがあります。
- 子の引渡しの保全処分:離婚前の別居中に子どもを親権者のもとに仮に引き渡すよう命じるもの。
- 財産の仮差押え・処分禁止:遺産分割審判中に相続財産が処分されるのを防ぐための保全措置。
- 婚姻費用の仮払い命令:別居中の配偶者が生活費を支払わない場合に仮払いを命じるもの。
申立てには「保全の必要性(緊急性)」と「本案の疎明(権利の一応の証明)」が要件とされます。家族関係の紛争において実効的な権利保護を図る重要な手続きです。
使い方・例文
別居中の夫婦で、一方の親が子どもを無断で連れ去り返さない場合、もう一方の親が家庭裁判所に「子の引渡し審判前の保全処分」を申し立て、最終審判を待たずに子の引渡しを命じてもらうことができます。
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