本文へスキップ

同型暗号とは?

どうけいあんごう

同型暗号とは、データ暗号化したまま演算処理を行い、復号せずに計算結果を得られる特殊な暗号方式です。

同型暗号(Homomorphic Encryption)とは、暗号化されたデータに対して直接演算を施し、その結果を復号すると元のデータを同じ操作で処理したときと同じ答えが得られる、という特性を持つ暗号技術です。通常の暗号では計算のたびにデータを復号する必要がありますが、同型暗号はこれを不要にします。

数学的には、平文の加算や乗算が暗号文上の対応する演算に「同型」に対応するという代数的性質を利用しています。加算のみが可能な「部分同型暗号」、限られた演算が可能な「準同型暗号」、任意の演算を行える「完全同型暗号(FHE)」の三種類に分類されます。

同型暗号の代表的な活用場面は以下のとおりです。

  • クラウド上での機密データの秘匿計算(医療情報や金融データの分析)
  • プライバシーを保ちながらの機械学習モデルへの入力処理
  • 電子投票の集計における秘密保持
  • ゲノムデータなど高度な個人情報の安全な解析

ただし、完全同型暗号は現状では計算コストが非常に高く、通常の暗号処理と比べて数桁遅い場合があります。マイクロソフトのSEALやIBMのHElibなど複数のオープンソースライブラリが公開されており、研究・実用化が着実に進んでいます。将来的には秘密計算の基盤技術として広く普及することが期待されています。

使い方・例文

クラウドサービス提供者にデータを復号させずに統計処理や検索を行うシナリオ、あるいは医療機関が患者データの暗号化を解除せずに外部機関と共同分析を行う場面で登場します。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語