十炷香とは?
じっちゅうこう
十炷香とは、香道において十本の香木を聞き分ける技量を競う鑑賞・遊戯の様式のことです。
十炷香(じっちゅうこう)は、日本の香道における組香(くみこう)の形式のひとつです。組香とは、複数種類の香木を一定の規則に従って焚き、その香りを聞き分けて答え合わせをする、香道の代表的な遊び・修練の様式を指します。
十炷香では文字どおり十炷(十回)の香を焚き、参加者はそれぞれの香りがどの香木であるかを聞き当てます。手順の概略は以下のとおりです。
- あらかじめ複数種の香木を用意し、出す順や組み合わせを設定する
- 香炉を順に回し、参加者は静かに香りを「聞く」(嗅ぐ)
- 全炷を聞き終えたのち、記録紙に答えを記して提出する
- 正解数を競い、成績に応じた名称(位)が与えられる
香道は室町時代後期に確立した日本の伝統芸道であり、志野流・御家流の二大流派が今日も継承しています。十炷香はその中でも基本的かつ重要な組香として位置づけられており、香木の種類・性質を深く学ぶ訓練の場でもあります。
精神を落ち着けて微細な香りの違いを感じ取る姿勢は、茶道・花道と共通する日本の美意識「静と感」を体現するものといえます。
使い方・例文
香道の稽古で十炷香を行う際、参加者は香炉から立ち上る微かな香木の違いに集中し、答えを短冊に書き留めて回答する。正解数が多いほど香木の知識と鑑識眼が高いとされる。
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