前立とは?
まえだて
前立とは、武将の兜の正面に取り付けられた装飾的な飾りのことで、武将の個性や家紋・信仰を象徴するシンボルとして機能しました。
前立(まえだて)は、兜(かぶと)の鉢(はち、頭部を覆う部分)の前方に取り付けられた飾りのことです。「立て物(たてもの)」とも呼ばれ、兜の正面に立てるように装着することからこの名があります。主に戦国時代から江戸時代初期の当世具足において発達し、武将の個性・身分・信仰・家紋などを視覚的に示す重要な意匠として機能しました。
前立の形状は武将ごとに個性豊かで、代表的なものには以下があります。
- 日輪・月輪形:太陽・月をかたどったもの(伊達政宗の三日月前立が有名)
- 動物形:龍・鹿角・牛角・兎など
- 植物・自然物形:稲穂・松・波など
- 宗教・信仰形:梵字(サンスクリット文字)・神仏の象徴
- 家紋・文字形:家の紋所や一字を象徴化したもの
前立は単なる装飾に留まらず、戦場で遠くから味方・敵に自らの存在を示す識別的な役割も担っていました。特に有名武将の前立は現在も博物館や城に所蔵・展示されており、甲冑鑑賞においても注目される部位です。
戦国武将の人気とともに、前立を模したグッズやコスプレ用品も多く作られており、日本文化における甲冑の象徴として広く親しまれています。
使い方・例文
伊達政宗の兜に付いた大きな三日月形の飾りが「前立」の代表例で、博物館の展示や歴史ゲームのキャラクターでもおなじみのシンボルです。
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