信義誠実の原則とは?
しんぎせいじつのげんそく
信義誠実の原則とは、法律関係において当事者がお互いに誠実に行動しなければならないという民法の基本原則です。
信義誠実の原則(しんぎせいじつのげんそく)とは、権利の行使や義務の履行にあたり、当事者が相手方の信頼を裏切らず、誠実・公正に行動しなければならないという法の基本原則です。略して「信義則」とも呼ばれ、日本では民法第1条第2項に「権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない」と明文化されています。
この原則はもともとローマ法に由来し、近代私法の基礎として各国の民法に取り込まれました。契約当事者だけでなく、広く法律関係に立つすべての人に適用されます。具体的には次のような場面で機能します。
- 矛盾する行動の禁止(禁反言):自分の言動で相手方に信頼を与えておきながら、後からそれに反する主張をすることは認められない
- 権利の失効:長期間権利行使を怠り、相手方が権利を行使しないと信頼した場合、もはや権利行使は認められない
- 契約の補充・修正:契約に定めがない事項も信義則から内容を補充できる
- 権利濫用の禁止:形式上は権利であっても信義に反する行使は認められない
裁判実務においても、信義則は広く用いられており、硬直的な条文の適用を緩和し、具体的妥当性を実現するための重要な役割を担っています。企業間取引から労働契約、消費者保護まで、現代の法律実務において欠かせない基礎概念です。
使い方・例文
たとえば、売主が長年にわたって契約の解除を主張せずにいたにもかかわらず、突然「実は解除していた」と主張するような場合、信義則によってその主張が認められないことがあります。
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