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伊能図とは?

いのうず

伊能図とは、江戸時代後期に伊能忠敬が実測・作成した日本初の科学的な全国地図のことです。

伊能図とは、江戸時代後期の測量家・伊能忠敬(1745〜1818)が、約17年間にわたって日本全国を徒歩で実測し作成した地図の総称です。正式名称は「大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず)」といいます。

忠敬は50歳を超えてから本格的な測量に着手し、天文観測と歩測・間縄(けんなわ)を組み合わせた当時としては極めて精密な手法で全国を踏破しました。測量は1800年から1816年にかけて10次にわたって実施されました。地図は縮尺によって大図・中図・小図の3種類に分類され、完成は忠敬の没後、1821年に弟子たちの手によって幕府に献上されました。

その精度の高さは現代でも評価されており、海岸線の形状が現在の地図と驚くほど一致していることが知られています。明治以降も軍事地図や地籍測量の基礎として長く参照されました。現存する伊能図の写本や実測図は国の重要文化財に指定されているものも多く、全国各地の博物館や文書館に保管されています。

伊能図は単なる地図としての価値にとどまらず、近代的な実証精神と粘り強い野外調査の象徴として、日本における科学的測量の歴史を語るうえで欠かせない存在です。

使い方・例文

歴史や地理の授業で「日本初の精密地図」として伊能図が紹介され、近世日本の測量技術の水準を示す例として頻繁に登場します。

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