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二項対立とは?

にこうたいりつ

二つの概念が互いに対立・排除し合う関係として設定されている思考の枠組みのことです。

二項対立(にこうたいりつ、binary opposition)とは、二つの概念価値・カテゴリーが互いに対立し、一方が存在することで他方が定義されるような関係性のことです。言語学哲学文化人類学・文学批評など幅広い分野で用いられる基本的な分析概念です。

代表的な二項対立の例としては次のようなものがあります。

  • 善/悪、光/闇、男/女
  • 自然/文化、話し言葉/書き言葉
  • 中心/周縁、文明/野蛮
言語学者フェルディナン・ド・ソシュールは、言語の意味は差異の体系によって成立すると論じ、この考え方が構造主義の基礎となりました。レヴィ=ストロースは神話や親族構造の分析に二項対立を応用し、人間の思考の普遍的パターンを探りました。

二項対立は思考を整理するうえで有用な枠組みである一方、批判もあります。ジャック・デリダをはじめとするポスト構造主義の哲学者たちは、二項対立が実は対称ではなく一方が他方を支配・抑圧する階層性を含んでいると指摘し、その脱構築を試みました。現実の事象は二つに截然と分けられない曖昧さや中間項を持つことが多く、二項対立はそうした複雑さを単純化してしまう危険があります。

現代思想では、二項対立を解体し多様な中間的位置を認めることが重要なテーマの一つとなっています。

使い方・例文

「文明対野蛮」という二項対立は歴史的に植民地主義を正当化するために用いられてきたと批判されており、現代の文化研究ではこうした枠組みを問い直すことが重視されます。

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