二重対位法とは?
にじゅうたいいほう
二重対位法とは、二つの旋律を上下入れ替えても和声的に成立するように設計された対位法の技法で、転回可能対位法とも呼ばれます。
二重対位法(にじゅうたいいほう、英: double counterpoint)とは、多声音楽における高度な対位法技法で、二つの声部を上下入れ替えた際にも音楽的・和声的に問題なく成立するよう旋律を設計する手法です。「転回可能対位法(invertible counterpoint)」とも呼ばれます。
最も一般的なのは「8度の二重対位法(double counterpoint at the octave)」で、二声部を1オクターブ入れ替えても協和音程が保たれるように書かれます。このほか、10度や12度で転回する技法も存在します。
二重対位法が重要な理由は、フーガの展開においてです。フーガでは主題と対主題が繰り返し登場しますが、二重対位法で書かれていれば主題と対主題の上下関係を自由に入れ替えることができ、同じ素材から多様な音楽的展開が可能になります。
- 8度の二重対位法:最も基本的な形、並行5度が反転すると並行4度になる点に注意
- 10度・12度の転回:音程関係が複雑に変化するため高度な技術が必要
- 三重・四重対位法:3〜4声部を任意に入れ替えられる高度な技法
バッハは二重・三重対位法を極限まで洗練させ、「フーガの技法」などで驚くべき転回の妙を示しています。
使い方・例文
フーガの展開部で主題と対主題の位置が入れ替わり、かつどちらの組み合わせでも和声的に破綻しない場合、その対主題は二重対位法で書かれていると言えます。
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