メリスマとは?
めりすま
メリスマとは、一つの母音や音節に対して複数の音符を割り当てて旋律的に歌い上げる声楽技法で、装飾的な表現力を高める手法です。
メリスマ(Melisma)とは、声楽において一つの音節や母音に対して複数の音符を流れるように歌い上げる技法のことです。ギリシャ語の「melos(旋律・歌)」に由来し、旋律的な豊かさを意味します。
対義語はシラビック(syllabic)な歌い方で、こちらは一つの音節に対して一つの音符を当てるシンプルなスタイルです。メリスマとシラビックはスペクトルの両端にあり、楽曲の表現スタイルを分類するための重要な概念となっています。
メリスマが特に顕著に見られるジャンルや時代としては、
- 中世・ルネサンス期のグレゴリオ聖歌やポリフォニー聖歌
- バロック期のオペラアリアや宗教音楽(バッハのカンタータなど)
- 現代のR&Bやゴスペル、ポップス
などがあります。ホイットニー・ヒューストンやマライア・キャリーのような歌手が母音ひとつを何音にもわたって歌い上げるスタイルは、現代におけるメリスマの典型とされています。
声楽の訓練においては、メリスマ的なパッセージを流麗に歌いこなすことが高い技術の証とされており、コロラトゥーラ(色彩的な装飾歌唱)はその最も発展した形式のひとつです。
使い方・例文
R&Bの曲でシンガーが「アー」という一つの母音を素早く何音にもわたって歌い上げる場面がメリスマの典型例です。聖歌隊が「アーメン」の「アー」を長く装飾的に歌うときも同様の技法が使われています。
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