ムスクとは?
むすく
ムスクとは、動物性や合成の麝香(じゃこう)系香料の総称で、温かみのある官能的な香りとして香水や化粧品に広く使われています。
ムスク(musk)はもともと、ジャコウジカ(Moschus moschiferus)のオスの腺嚢(じゃのう)から採れる麝香(じゃこう)を指す言葉です。その濃厚で動物的な香りは古来から高級香料として珍重されてきました。しかし現在は、ジャコウジカが絶滅危惧種として厳しく保護されているため、天然ムスクの使用は極めて限定的です。
現代の香水・化粧品に使われるムスクのほとんどは合成ムスクです。合成ムスクは化学構造によって大きく三種類に分類されます。
- ニトロムスク:かつて広く使われたが、環境・健康面の問題から多くが使用禁止・制限に
- ポリサイクリックムスク(多環式ムスク):HHCB(ガラクソリド)やAHTN(トナリド)が代表的
- マクロサイクリックムスク(大環状ムスク):天然ムスクに最も近い香気を持ち、生分解性も高い
香水においてムスクは「ベースノート」として機能し、他の香りを長持ちさせ、肌なじみをよくする役割を担います。また、官能的・温かみのある香りとして独自の魅力を持ち、多くの香水でフィニッシュを担う重要な素材です。環境や生態系への影響から、近年は生分解性の高い素材への移行も進んでいます。
使い方・例文
香水の「ベースノート」にムスクが配合されており、他の花やフルーツ系の香りが消えた後も、肌の上でほのかに漂い続けます。洗濯用柔軟剤や石鹸にも「ホワイトムスク」として広く使われています。
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