マーシャルのkとは?
まーしゃるのけー
マーシャルのkとは、名目GDPに対するマネーストックの比率を示す指標で、経済における貨幣の流通速度や金融政策の効果を測る際に用いられます。
マーシャルのk(Marshall's k)とは、イギリスの経済学者アルフレッド・マーシャルが提唱した貨幣数量説の概念に由来する指標です。名目国内総生産(名目GDP)に対するマネーストック(通貨供給量)の比率として定義されます。
計算式:マーシャルのk = マネーストック ÷ 名目GDP
この指標は、人々や企業が所得(GDP)のうちどれだけの割合を貨幣として手元に保有したがるか(貨幣需要)を示します。マーシャルのkが高いほど、社会が所得に対して多くの貨幣を保有しており、貨幣の流通速度(GDP/マネーストック)が低いことを意味します。
貨幣数量説の基本式「MV = PY(マネーストック×流通速度=物価×実質GDP)」において、VとkはV = 1/kという逆数の関係にあります。中央銀行が金融緩和を行いマネーストックを増やしても、マーシャルのkが上昇する(人々が貨幣を手放さず溜め込む)と物価や経済活動への波及効果が弱まります。
日本では長期にわたる低金利・金融緩和政策の下でマーシャルのkが上昇傾向を示し、金融政策の波及経路や「流動性の罠」の議論において注目されてきました。マクロ経済学・金融政策の分析において貨幣需要を把握するための基本的な概念です。
使い方・例文
中央銀行の金融政策の効果を評価する経済レポートで、「マネーストックが増加したにもかかわらずマーシャルのkが高止まりしており、資金が実体経済に回っていない」といった文脈で使われます。
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