マルセル・モースとは?
まるせるもーす
マルセル・モースは、贈与論で知られるフランスの社会学者・民族学者で、エミール・デュルケームの甥にあたります。
マルセル・モース(Marcel Mauss、1872〜1950)は、フランスの社会学者・民族学者・人類学者です。叔父にあたるエミール・デュルケームの影響を強く受け、フランス社会学派の中心的な担い手として活躍しました。
モースの名を世界的に有名にした著作が、1925年に発表された『贈与論』(Essai sur le don)です。この書では、様々な非西洋社会における贈り物の慣行を分析し、贈与には「与える義務・受け取る義務・返礼する義務」という三つの義務が伴うことを明らかにしました。贈与は単なる善意の行為ではなく、社会的絆・信頼・権力関係を生み出す基本的な社会現象だと論じたのです。
また、「全体的社会的事実(fait social total)」という概念も重要です。これは、贈与のような行為が経済・宗教・法・道徳などあらゆる社会的側面を同時に体現するという考え方であり、社会を分断して分析することの限界を示しました。
モースの「身体技法」に関する論考も後の身体論・パフォーマンス研究に影響を与えました。泳ぎ方・歩き方・食事の仕方など、身体の使い方が文化によって異なることを指摘し、身体もまた社会的に形成されることを論じました。
使い方・例文
経済人類学や文化人類学の文脈で、「なぜ人はお歳暮やお中元を贈り合うのか」を考えるとき、モースの贈与論がよく引用されます。
この用語をシェア
最終更新: