マダム・ド・スタールとは?
まだむどすたーる
マダム・ド・スタールとは、18世紀末から19世紀初頭にかけて活躍したフランスの女性作家・思想家で、ヨーロッパ・ロマン主義文学の先駆的存在です。
マダム・ド・スタール(本名:アンヌ=ルイーズ・ジェルメーヌ・ネッケル、1766〜1817年)は、フランス革命期から帝政期にかけてヨーロッパ最大の知性の一人と称された女性文学者・政治思想家です。スイス出身の財務大臣ネッケルの娘として生まれ、その知的サロンで鍛えられた鋭い分析眼を持ち、後の文壇・政界に多大な影響を及ぼしました。
主著『ドイツ論』(1810年)ではドイツ・ロマン主義をフランスに紹介し、文学が国民性や時代精神を反映するという比較文学的視点を打ち出しました。また小説『デルフィーヌ』(1802年)や『コリンヌ』(1807年)では、知性と情熱を兼ね備えた女性主人公を通じて、女性の自立と社会的制約への批判を鮮明に描きました。
政治的にはナポレオン・ボナパルトと対立し、パリ追放を命じられながらも各地を遍歴して執筆と交流を続けました。コペー(スイスのコペ城)を拠点に設けたサロンには、シャトーブリアン、バイロン、シュレーゲルらが集い、汎ヨーロッパ的な知識人ネットワークの中心となりました。
彼女の業績は文学・政治思想・女性解放思想の三分野にまたがり、19世紀のフェミニズムや比較文学研究の礎を築いた先駆者として現代でも高く評価されています。
使い方・例文
「マダム・ド・スタールの『コリンヌ』は、イタリアを舞台に女性芸術家の葛藤を描いた作品として、ロマン主義文学を語る際に必ず取り上げられます。」
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