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プロトタイプ理論とは?

ぷろとたいぷりろん

プロタイプ理論とは、カテゴリーの境界は明確でなく、最も典型的な成員(プロトタイプ)を中心に成員性が判断されるとする認知科学・言語学の理論です。

プロタイプ理論(prototype theory)は、1970年代にエレナ・ロッシュが提唱した認知科学・心理言語学の理論です。従来の古典的カテゴリー理論が「カテゴリーの成員は必要十分条件を満たすか否かで明確に区分される」と仮定していたのに対し、プロトタイプ理論は「カテゴリーには典型例(プロトタイプ)があり、成員はそのプロトタイプとの類似度に応じてカテゴリーに属す」と主張します。

たとえば「鳥」というカテゴリーを考えると、スズメやツバメは典型的な鳥として素早く判断されますが、ペンギンやダチョウは飛べないため「鳥らしくない」と感じられます。しかし動物学的には同じく鳥類であるように、カテゴリーの境界は曖昧であり、成員の「典型性の度合い」が存在します。

プロトタイプ理論の主な特徴には次のようなものがあります。

  • カテゴリーに典型的な成員(プロトタイプ)と周辺的な成員が存在する
  • 成員間には「家族的類似性(ウィトゲンシュタインの概念)」がある
  • カテゴリーの境界は本質的に曖昧であり、文脈によって変化しうる
  • 典型例への判断は非典型例より速く・正確に行われる

この理論は言語学・認知科学・人工知能・デザインなど広い分野に影響を与えました。語義の多義性・慣用表現・意味拡張の説明にも応用され、認知言語学の根幹をなす概念のひとつとなっています。

使い方・例文

「家具」と聞いてまず「椅子」や「テーブル」を思い浮かべる人が多いのは、それらが家具のプロトタイプ(典型例)であるためで、「ピアノ」は家具であっても典型性が低いと感じられます。

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