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ノエシスとは?

のえしす

ノエシスとは、フッサール現象学において「意識が対象へと向かう働き」そのものを指す用語で、「意識に映った対象の内容」であるノエマと対をなします。

ノエシス(Noesis)は、20世紀哲学エドムント・フッサールが確立した現象学中心概念のひとつです。ギリシャ語で「思惟・知性の働き」を意味するこの語は、意識が何かを「意識する」際の能動的な志向的働きそのものを指します。

フッサールは、人間の意識は常に「何かについての意識」であると考え、これを「志向性(インテンショナリティ)」と呼びました。この志向的構造において、ノエシスは意識行為の側面(認識する・感じる・意志するなどの働き)を担い、ノエマは意識に現れた対象の内容・意味の側面を担います。

たとえば赤いリンゴを「見る」とき、「見るという意識の働き」がノエシスであり、「赤くて丸い果物として捉えられたリンゴの意味内容」がノエマです。両者は切り離せない相関関係にあり、どちらか一方だけでは意識経験を完全には説明できません。

ノエシス‐ノエマの分析は、知覚・記憶・想像・判断などあらゆる意識の様態に適用でき、意識経験の構造を厳密に記述するための道具として現象学の研究で広く用いられています。この概念は後にハイデガーやメルロ=ポンティらにも影響を与え、現代哲学・認知科学の思想的背景のひとつとなっています。

使い方・例文

哲学の授業で「意識と対象はどう関わるか」を議論するとき、ノエシス(意識の働き)とノエマ(意識内容)という対概念が登場します。

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