ドッペルドミナントとは?
どっぺるどみなんと
ドッペルドミナントとは、調性音楽において主調のドミナント(属音)のさらにドミナントに当たる和音で、属調への転調や強調に使われる和音機能のことです。
ドッペルドミナント(Doppeldominante)はドイツ語で「二重のドミナント」を意味し、英語では「ダブルドミナント(double dominant)」とも呼ばれます。音楽理論において、ある調のドミナント(属和音、V度)に解決するための前置和音として機能します。主調を基準にすると「ドミナントのドミナント」、すなわちII度の和音に相当します。
例えば、ハ長調(C major)では、ドミナントはG(ソ)を根音とするG7(ソシレファ)です。このG7に解決する直前に置かれるD7(レ#ファ#ラド)がドッペルドミナントです。このD7はト長調(G major)のドミナント7thであり、ハ長調の文脈においては「属調(G major)への転調の予告」、あるいは「V度を強調する前置和音」として機能します。
ドッペルドミナントの役割と特徴をまとめると以下のとおりです。
- 終止前に緊張感と方向性を高め、カデンツを強化する
- バロック・古典・ロマン派の器楽曲・声楽曲で広く使用される
- 一時的な転調(二次ドミナント)の一種として分析されることもある
- 半音階的な動きを伴うことが多く、色彩感のある和音進行を生む
和声分析では「DD」や「V/V」と表記されることがあります。ポピュラー音楽でも無意識に多用される和音進行パターンの一つです。
使い方・例文
ハ長調の楽曲でカデンツを締めくくる際に「D7→G7→C」という和音進行が現れたとき、最初の「D7」がドッペルドミナントです。ソナタや交響曲の終止部でよく聴かれます。
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