トリッロとは?
とりっろ
トリッロとは、バロック音楽などで用いられる装飾音の一種で、一つの音を素早く繰り返すトレモロ的な奏法を指します。
トリッロ(trillo)は、主にバロック時代の声楽や器楽において用いられた装飾技法のひとつで、単一の音を素早く繰り返し発音または演奏する奏法を指します。現代の「トリル(trill)」が主音と隣接する上の音を交互に奏でるのに対し、バロック時代のトリッロは同じ音を細かく反復するという点で異なります。
語源はイタリア語の「trillare(震わせる)」に由来し、主に17世紀の声楽論や器楽教本に記載された術語です。カッチーニやモンテヴェルディの時代において、歌手が感情表現を高めるために用いた即興的な技法として発達しました。
トリッロの特徴としては以下が挙げられます。
- 同一音を均等かつ急速に繰り返す
- 音の反復速度が増すにつれて表現が強まる
- 声楽では喉の細かい振動によって実現される
- 弦楽器や管楽器でも類似の奏法が適用される
現代においてトリッロという語はやや専門的で古楽の文脈で使われることが多く、バロック音楽の演奏実践(ヒストリカル・パフォーマンス)への関心の高まりとともに再注目されています。現代音楽のトリルとは区別して理解することが重要です。
使い方・例文
バロック声楽の楽譜に「tr」の記号が付いた際、当時の奏法ではトリッロとして同音を速く繰り返して歌うことが求められました。
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