チャンドラセカール・スブラマニアンとは?
ちゃんどらせからすぶらまにあん
スブラマニアン・チャンドラセカールはインド出身のアメリカ人天文物理学者で、恒星の進化と白色矮星の質量限界(チャンドラセカール限界)の理論を確立し、1983年にノーベル物理学賞を受賞しました。
スブラマニアン・チャンドラセカール(Subrahmanyan Chandrasekhar、1910〜1995年)は、英領インド(現パキスタン領)のラホール生まれの天文物理学者です。マドラス(現チェンナイ)のプレジデンシー・カレッジで物理学を学んだのち、ケンブリッジ大学でラルフ・ファウラーに師事して博士号を取得しました。1937年にシカゴ大学に移り、以後半世紀以上にわたって同大学とヤーキス天文台で研究を続けました。
チャンドラセカールの最も重要な業績は、1930年代初頭に導き出した「チャンドラセカール限界」です。これは白色矮星として安定して存在できる恒星の質量の上限であり、太陽質量の約1.4倍が限界値となります。この限界を超える質量を持つ恒星は白色矮星にはなれず、中性子星またはブラックホールへ崩壊することを予言したもので、現代の恒星物理学の根幹をなす理論です。
しかし当初この理論は著名な天文学者アーサー・エディントンから強く否定され、チャンドラセカールは長年、不当な扱いを受けました。やがて観測技術の進歩とともに彼の理論の正しさが証明され、1983年のノーベル物理学賞受賞へとつながりました。
チャンドラセカールはこのほかにも、流体力学的安定性・放射の数学的理論・ブラックホールの数学など多岐にわたる分野で先駆的な業績を残しています。NASAのX線天文衛星「チャンドラ」は彼の名にちなんでいます。
使い方・例文
宇宙物理学の教科書で白色矮星やブラックホールの形成メカニズムを学ぶ際に「チャンドラセカール限界」という言葉とともに登場し、科学史上の不遇な天才の例として語られることもあります。
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