スキーマ療法とは?
すきーまりょうほう
スキーマ療法とは、幼少期に形成された深い心理的パターン(スキーマ)を特定し、認知・感情・行動の両面からアプローチする心理療法です。
スキーマ療法(Schema Therapy)は、1990年代にアメリカの心理学者ジェフリー・ヤング(Jeffrey Young)が開発した心理療法で、従来の認知行動療法(CBT)では改善が難しかったパーソナリティ障害や慢性的な心理的問題に対処するために生まれました。
「スキーマ(schema)」とは、幼少期の未充足ニーズや傷つき体験から形成される、自己・他者・世界に関する深い信念パターンのことです。たとえば「自分は愛されない」「誰も信頼できない」「世界は危険だ」といった根深い思い込みが代表的なスキーマです。ヤングは18種類の「早期不適応スキーマ」を定義し、それぞれが慢性的な情緒的苦痛や対人関係上の困難を引き起こすと説明しています。
スキーマ療法の主な要素は以下の通りです。
- スキーマの同定:問題行動や感情の根底にあるスキーマを明らかにする
- スキーマモード:その場の感情状態(子供モード・親モード・健康な大人モード等)を扱う概念
- 認知的技法:スキーマに基づく歪んだ思考への気づきと修正
- 体験的技法:イメージ・ロールプレイ・椅子療法などを用いた感情処理
- 治療的関係:限定的再親子付け(limited reparenting)による安全な関係体験
スキーマ療法はパーソナリティ障害(特に境界性パーソナリティ障害)・慢性うつ・不安障害・摂食障害など、長年続く問題に有効とされ、欧米を中心に研究・普及が進んでいます。日本でも精神科・心療内科・カウンセリングの現場への導入が広がっています。
使い方・例文
長年にわたり対人関係で繰り返し同じパターンの困難を経験する人や、通常の短期カウンセリングでは改善しなかったケースに対して、スキーマ療法が選択肢として提案される場面で登場します。
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