コッホ現象とは?
こっほげんしょう
「現象」の用語まとめを見るコッホ現象とは、結核菌を既に感染経験のある動物に再注射すると、初感染時と異なる激しい局所反応が起きる免疫学的現象のことです。
コッホ現象は、ロベルト・コッホが19世紀末に結核菌の研究中に発見した免疫反応の一つです。結核菌を初めて感染させたモルモットに再び結核菌を皮下注射すると、初感染時とは異なる反応が起きることが観察されました。
初感染(初回感染)では注射部位が数週間かけて徐々に潰瘍化し、リンパ節へ病変が広がるのが特徴です。しかし既感染動物(結核菌への感作済み)に同じ操作を行うと、注射後1〜2日以内に注射部位が急速に発赤・硬結・壊死し、強い局所反応を示します。この壊死部位はその後比較的早く治癒し、病変はリンパ節には広がりにくいという特徴があります。
この現象は現代的に解釈すると、以下の機序によるものとされています。
- 初感染によって結核菌に対する細胞性免疫(Tリンパ球)が成立する
- 再感染時に感作Tリンパ球が迅速に活性化される
- 強い遅延型過敏反応(IV型アレルギー)が局所で起きる
コッホ現象はツベルクリン反応(PPD皮膚テスト)の理論的基盤となっており、結核菌感染の有無を調べる診断法に応用されています。また免疫学における感作・遅延型過敏反応の古典的モデルとして、今日でも免疫学教育の基礎に位置づけられています。
使い方・例文
BCGワクチン接種後にツベルクリン反応検査を受けると発赤・硬結が生じますが、これはコッホ現象と同じ細胞性免疫によるものです。
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