エピフェノメナリズムとは?
えぴふぇのめなりずむ
エピフェノメナリズムとは、意識や心的状態は脳の物理過程に伴う副産物にすぎず、行動に因果的な影響を与えないとする心の哲学の立場です。
エピフェノメナリズム(epiphenomenalism)は、心の哲学における心身問題の一つの立場です。「エピ」は「〜の上に・〜に付随して」を意味するギリシャ語に由来し、意識(クオリア・感覚・思考など)は神経活動という物理プロセスに付随して生じる「副現象」であり、それ自体は行動や身体に何の因果的影響も及ぼさないと主張します。
比喩的に言えば、蒸気機関が動くときに生じる蒸気のようなものが意識だという考え方です。エンジンを動かしているのはあくまで物理的な機構であり、蒸気(意識)はその結果として現れるが、エンジン自体には作用しません。
エピフェノメナリズムの主な論点は以下のとおりです。
- 物理的因果閉包性:物理世界は物理的原因だけで完結しており、非物理的な意識が物理過程に割り込む余地はない
- 意識の非因果性:「痛みを感じたから手を引いた」ではなく、神経活動が手を引かせ、それに伴って痛みの感覚が生じるにすぎない
- 自由意志との緊張:意識に因果力がないなら、自由意志はどこに宿るのかという問いが生じる
批判としては「意識がまったく影響を持たないなら、なぜ進化で意識が生まれたのか」という適応論的反論が有力です。現代の神経科学・哲学では、エピフェノメナリズムを反証しようとする研究や、機能主義・物理主義との議論が続いています。
使い方・例文
心の哲学や認知科学の授業で「意識は行動を引き起こすのか、それとも単なる随伴現象か」を論じるとき、エピフェノメナリズムという立場が必ず登場します。
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