アブドゥル・ナーセルとは?
あぶどぅるなーせる
ガマール・アブドゥル・ナーセルはエジプトの大統領で、アラブ民族主義の旗手として中東政治を主導した20世紀を代表する指導者のひとりです。
ガマール・アブドゥル・ナーセルは1918年にエジプトのアレクサンドリア郊外で生まれ、軍人として頭角を現した後、1952年の「自由将校団」によるクーデターを主導してエジプト王制を打倒しました。1954年に実権を掌握し、1956年から1970年に死去するまで大統領を務めました。
在任中の最大の功績として挙げられるのがスエズ運河の国有化(1956年)です。英仏とイスラエルによるスエズ戦争を国際社会の圧力で乗り切ったこの決断は、旧植民地諸国から圧倒的な支持を集め、ナーセルをアラブ世界の英雄に押し上げました。
彼が掲げた「ナーセリズム」は、汎アラブ主義・社会主義・非同盟主義を柱とする政治思想であり、アラブ統一国家の実現を夢見た理念でもありました。1958年にシリアと連合してアラブ連合共和国を樹立しましたが、1961年にシリアが離脱して頓挫しています。
一方で1967年の第三次中東戦争(六日戦争)ではイスラエルに大敗し、シナイ半島などを失うという痛手を受けました。それでも彼の死後もアラブ民族主義の象徴として慕われ続けており、中東現代史を語る上で欠かせない人物です。
使い方・例文
「ナーセルはスエズ運河を国有化してアラブ世界の英雄になった」のように、反帝国主義とアラブ統一の象徴として語られる場面で登場します。
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