アクターモデルとは?
あくたーもでる
アクターモデルとは、並行・分散プログラミングのための計算モデルで、「アクター」と呼ぶ独立したエンティティがメッセージ交換によって処理を行います。
アクターモデル(Actor model)は、1973年にカール・ヒューイットらが提唱した並行・分散コンピューティングの理論モデルです。プログラムを「アクター」と呼ぶ自律的なエンティティの集合として捉え、アクター同士が非同期メッセージパッシングによって通信します。
アクターモデルの基本原則は次の3点です。
- メッセージ受信:アクターはメッセージを受け取って処理を実行します
- 新しいアクターの生成:メッセージを受けたアクターは新たなアクターを作れます
- メッセージ送信:他のアクターにメッセージを送れます
アクターはそれぞれが独自の状態(ステート)とメールボックス(メッセージキュー)を持ち、状態は外部から直接アクセスできません。これにより、共有メモリによる競合状態(レースコンディション)やデッドロックが発生しにくい設計が実現します。
実用的なアクターモデルの実装として広く知られているのは、Erlang言語の並行処理モデルおよびそれを継承したElixirです。また、JVM上のライブラリであるAkka(Scala/Java向け)もアクターモデルの代表的な実装であり、大規模なリアルタイムシステムや分散サービスで採用されています。
マイクロサービスアーキテクチャや高スループットのWebサービス、ゲームサーバーなど、大量の並行処理が必要なシステムでアクターモデルの考え方は特に有効であり、近代的な分散システム設計の重要な概念のひとつとなっています。
使い方・例文
チャットサービスやゲームサーバーの設計で「各ユーザーセッションをひとつのアクターとして扱い、メッセージで状態を更新する」という設計方針がアクターモデルの典型的な応用例です。
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