はくちょう座X-1とは?
はくちょうざえっくすいち
はくちょう座X-1とは、はくちょう座に位置するX線連星系で、天文学的に重要なブラックホール候補天体のひとつです。
はくちょう座X-1(Cygnus X-1)は、はくちょう座の方向に位置するX線連星系で、強力なX線源として知られる天体です。青色超巨星HDE 226868とコンパクト天体の連星系を形成しており、そのコンパクト天体はブラックホールであると現在では広く認められています。
はくちょう座X-1がブラックホールの有力候補として注目されるのは、連星系の軌道運動の解析から求められたコンパクト天体の質量が、中性子星として存在できる上限(トルマン=オッペンハイマー=ヴォルコフ限界)を大幅に超えているためです。これだけの質量を持ちながら光学的に観測できないことから、ブラックホールと考えられています。
この天体の主な特徴は以下のとおりです。
- 青色超巨星からガスが流れ込み、降着円盤を形成して強烈なX線を放射している
- X線の明滅が短時間で変動し、コンパクト天体の存在を示している
- 地球からおよそ6,000〜8,000光年の距離にあると推定されている
- 1964年にロケット搭載の検出器によって発見された
1974年、著名な物理学者スティーヴン・ホーキングははくちょう座X-1がブラックホールではないという賭けを行いましたが、後にデータの蓄積によって自らの負けを認めました。このエピソードは科学コミュニティでよく知られています。はくちょう座X-1は、ブラックホール天文学の発展において象徴的な役割を果たした天体です。
使い方・例文
天文学の講義やブラックホールを解説する書籍では、「ブラックホールの存在を示す初期の有力証拠」としてはくちょう座X-1が必ずといっていいほど取り上げられます。
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