本文へスキップ

CPT定理とは?

しーぴーてぃーていり

「定理」の用語まとめを見る

CPT定理とは、物理法則が電荷共役・空間反転時間反転の三つを同時に施しても変わらないという、量子場理論における基本的な定理です。

CPT定理は、素粒子物理学・量子場理論における最も基本的な定理の一つです。CPTとはそれぞれ以下の三つの操作を指します。

  • C(電荷共役):粒子を反粒子に置き換える操作
  • P(パリティ):空間座標を鏡像反転させる操作
  • T(時間反転):時間の向きを逆にする操作

CPT定理は、局所的なローレンツ不変性(相対論的な対称性)を満たす量子場理論において、C・P・Tの三つの操作を同時に行うと、あらゆる物理法則が不変に保たれることを示します。これは20世紀半ばに複数の物理学者によって厳密に証明されました。

この定理が重要な理由の一つは、個々の対称性がすべて成り立つわけではないことにあります。弱い相互作用はパリティ対称性(P)を破ること、またCP対称性の破れが実験で確認されていること(1964年のカオン崩壊実験など)が知られています。CPT定理によれば、CPが破れるならT(時間反転)も同様に破れなければならず、こうした対称性の破れは宇宙の物質・反物質の非対称性を説明するヒントとして注目されています。

現在のところ、CPT定理の破れを示す実験的証拠は見つかっておらず、素粒子物理学の標準理論における最も確固とした原理の一つとされています。

使い方・例文

素粒子実験において粒子と反粒子の質量や寿命を精密に比較する際、CPT定理が成立しているかどうかの検証が行われています。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語