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馬頭観音とは?

ばとうかんのん

馬頭観音とは、頭上に馬頭をいただく観音菩薩の化身で、強力な忿怒の相を持ち、あらゆる苦悩を打ち砕くとされる仏教の尊格です。

馬頭観音(ばとうかんのん)は、正式には「馬頭観世音菩薩(ばとうかんぜおんぼさつ)」と呼び、六観音(または三十三観音)のひとつです。頭上に馬の頭を載せた忿怒相(ふんぬそう)の観音として、他の観音菩薩とは異なる激しい表情が特徴です。

サンスクリット語では「ハヤグリーヴァ(Hayagrīva)」と呼ばれ、元来はヒンドゥー教のヴィシュヌ神の化身でしたが、密教に取り込まれて観音の忿怒形となりました。馬が草を食むように煩悩や悪を食い尽くすという功徳があるとされ、その激しい形相は衆生の苦悩や障害を力強く砕く慈悲の表れと解釈されます。

日本における馬頭観音信仰の特徴として、馬の守護仏という側面が強く根付いています。農耕や交通・輸送に馬が欠かせなかった時代、馬の安全や病気回復を祈願する庶民信仰として広まり、馬が死んだ際にその供養として石碑を建てる習慣が各地に残っています。道端に立つ「馬頭観音」と刻まれた石碑は、かつての街道文化を今に伝えるものです。

密教においては六観音の一尊として畜生界の衆生を救う役割を担い、胎蔵界曼荼羅にも描かれます。

使い方・例文

農村地帯の旧街道沿いや峠道に「馬頭観音」と刻まれた石碑が建てられており、かつて荷物を運んだ馬への供養や馬の安全を祈った信仰の痕跡として見られます。

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