選抜育種とは?
せんばついくしゅ
選抜育種とは、自然変異や交配によって生じた個体の中から、目的の形質を持つものを選び出し繁殖させる、最も古典的な育種技術のひとつです。
選抜育種(せんばつ いくしゅ、selection breeding)とは、集団の中から望ましい性質(収量・耐病性・品質・形態など)を持つ個体を選び出して次世代を作ることを繰り返し、その形質を固定・強化していく育種方法です。人類が農耕を始めた頃から行われてきた最も基本的な育種技術であり、多くの作物品種・家畜品種がこの方法によって生み出されてきました。
選抜育種の主な種類は以下のとおりです。
- 集団選抜(mass selection):集団全体の表現型を見て優れた個体を選ぶ。簡便だが遺伝的背景が不均一になりやすい。
- 個体選抜(individual selection):個体の系統を追いながら選抜を続け、均一な系統を作る。純系育種とも呼ばれる。
- 家族選抜・系統選抜:家族(系統)ごとの平均成績に基づいて選抜し、遺伝能力を推定する。
現代では、遺伝子マーカーを利用した「マーカー補助選抜(MAS)」や、ゲノム情報全体を解析する「ゲノム選抜(GS)」が発達し、表現型だけでは判断しにくい形質や、成熟前の個体に対しても効率的な選抜が可能になっています。農作物の品種改良のみならず、水産・畜産・林業においても広く応用される重要な技術です。
使い方・例文
イネの栽培現場で、生育が旺盛で病気に強い株だけを選んで種を採り、翌年もその種を栽培するという作業が、選抜育種の身近な例です。
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