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軽みとは?

かるみ

軽みとは、松尾芭蕉が晩年に到達した俳諧美学で、日常の素材を自然体で詠みながら深みを生む表現境地を指します。

軽み(かるみ)とは、俳諧俳句の前身)の大成者・松尾芭蕉が晩年に提唱した美学的理念です。「かるみ」とも表記され、芭蕉生涯を通じて追求した俳諧の境地のなかでも最後に達した高みとされています。

芭蕉は当初、中国古典の深みを持つ「唐(から)みあじわい」から出発し、「侘び(わび)」「細み(ほそみ)」「しをり」などの美的概念を経て、晩年の元禄期に「軽み」へと至りました。軽みとは、わざとらしさや力みを排し、ありふれた日常の出来事をさらりと詠みながら、読み手の心に豊かな余韻を生む状態を指します。

軽みの特徴として次のような点が挙げられます。

  • 素材は身近な日常や庶民の暮らし
  • 技巧を見せない「無技巧の技巧」とでも言うべき自然体の表現
  • 滑稽味や明るさと深みが同居する
  • 重厚な漢語的表現より和語・口語を活かす傾向

芭蕉は「軽みは俳諧の本意なり」と語ったとされ、弟子の向井去来・各務支考らもこの概念を記録・継承しました。軽みは単なる「軽さ・浅さ」ではなく、深い修練の末に獲得される境地であり、俳句文学の美学を語るうえで欠かせないキーワードです。

使い方・例文

「芭蕉の晩年の句には軽みが感じられ、日常の一場面を詠んでいるのに深い余韻が残ります」のように、俳句や文学の批評・解説の文脈で使われます。

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