般若面とは?
はんにゃめん
般若面とは、能楽で用いられる女性の怨霊や嫉妬心を表現した鬼の面で、角と大きく裂けた口が特徴的です。
般若面(はんにゃめん)は、能楽で使用される面(おもて)のひとつで、嫉妬や怨恨によって鬼へと変貌した女性の心情を表現するために用いられます。その特徴的な造形から、日本を代表する「恐ろしい顔」の象徴として広く知られています。
面の特徴は次のとおりです。
- 額に生えた二本の角
- 大きく裂けた口と鋭い牙
- 見開かれた金色の目
- 苦悩と怒りが混在した表情
般若という名称については諸説あり、能面師「般若坊」が創作したという説が広く知られています。面は怨念の強さによって段階があり、嫉妬の度合いに応じて「生成(なまなり)」「中般若」「本般若」と区別されることもあります。
般若面が登場する代表的な能の演目には「葵上」「道成寺」「黒塚」などがあります。いずれも嫉妬や恨みに苦しむ女性が主人公で、般若面を付けることで人間の情念が鬼の姿へ転じる瞬間が視覚的に表現されます。
現代では伝統芸能の枠を超え、インテリアや工芸品としても人気があり、日本文化を象徴するアイコンとしての地位を確立しています。
使い方・例文
能の「葵上」の舞台で、六条御息所の生霊を演じる役者が般若面を付けて登場する場面が最もよく知られています。
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