本文へスキップ

短期記憶とは?

たんききおく

短期記憶とは、見たり聞いたりした情報をごく短い時間だけ保持する記憶のことで、容量に限りがある一時的な記憶システムです。

短期記憶たんききおく)とは、情報を数秒から数十秒程度の間、意識的に保持しておく記憶システムのことです。心理学や認知科学の分野では「短期貯蔵庫」とも呼ばれ、長期記憶とは明確に区別されます。アメリカの心理学者ジョージ・ミラーが1956年に発表した研究では、短期記憶の容量は「7±2チャンク(塊)」程度であると示され、「マジカルナンバー7」として広く知られるようになりました。

短期記憶の特徴は以下のとおりです。

  • 保持できる情報量が少なく、時間も短い(干渉や注意の分散で急速に失われる)
  • 電話番号をメモするまで頭の中で繰り返すように、リハーサル(反復)によって保持時間を延ばせる
  • 長期記憶に転送されることで永続的な記憶になる(記銘・符号化のプロセス)
  • 注意や集中と密接に関連している

現代の認知心理学では「ワーキングメモリ(作業記憶)」という概念が短期記憶を拡張する形で提唱されています。ワーキングメモリは単に情報を保持するだけでなく、計算や推論など認知的な処理を同時に行う機能も含んでおり、学習・問題解決・言語理解などの根幹を担います。

加齢や疲労、アルコール摂取などによって短期記憶の機能は低下しやすく、認知症の初期症状として短期記憶の障害(直前のことを忘れる)が現れることが多いとされています。日常生活での物忘れの多くも短期記憶の定着不足が原因です。

使い方・例文

初対面の人に名前を教えてもらったのにすぐ忘れてしまう、電話番号を聞いてから電話するまでの間に消えてしまう、といった場面が短期記憶の限界を示す典型例です。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語