法顕とは?
ほっけん
法顕は、4〜5世紀の中国の僧侶で、陸路でインドに渡り仏典を持ち帰った最初期の巡礼者の一人です。
法顕(ほっけん、337〜422年頃)は、中国・東晋時代の仏教僧で、インドへの大旅行を実行した先駆的な巡礼者です。399年に中国の長安(現在の西安)を出発し、中央アジアを経由して陸路でインドに入り、各地の聖地を巡礼したのち、海路でスリランカを経由して帰国しました。この旅はおよそ14〜15年に及び、当時としては前例のない偉業でした。
法顕の旅の目的は、正確な仏教の戒律(律)の写本を求めることにありました。当時の中国では仏典の翻訳が不完全で、戒律に関する文献が不足していると感じた法顕は、高齢にもかかわらず危険な旅に踏み出しました。インド各地では仏陀の遺跡や寺院を訪れ、仏典を収集しました。
法顕の旅行記「仏国記」(法顕伝)は、次のような点で歴史的に非常に重要です。
- グプタ朝時代のインド社会・文化を伝える貴重な記録
- シルクロード沿いの中央アジア諸国の状況の記述
- 仏教遺跡・寺院・修行僧の様子の詳細な報告
- 中国とインドの文化交流史の基礎資料
法顕は帰国後、持ち帰った経典の翻訳に尽力しました。彼の旅は後世の玄奘(三蔵法師)らの渡天竺の先例ともなり、東アジアにおける仏教普及の歴史において重要な位置を占めています。
使い方・例文
「仏教伝来の歴史を調べると、法顕が4〜5世紀にインドから仏典を持ち帰った記録が日本の仏教文化の遠い源流の一つとして挙げられていた」というように、仏教史や東西交流の話題で登場します。
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