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氷河前進とは?

ひょうがぜんしん

氷河前進とは、氷河の末端部分が下流側へと伸長・移動していく現象で、氷河の質量収支や流動速度の変化によって引き起こされます。

氷河前進(glacier advance)とは、氷河の末端(舌状に延びた先端部)が谷や海洋に向かって前方へ進む現象を指します。氷河は上流側の涵養域(雪が積もり氷が生成される域)と下流側の消耗域融解蒸発などで氷が失われる域)のバランス質量収支)によってその大きさが変化します。

涵養量が消耗量を上回ると氷河全体の質量が増加し、氷の重みと自重による流動圧力が増して末端が前進します。逆に消耗量が涵養量を超えると氷河は後退します。したがって氷河前進は気温の低下・降雪量の増加・氷河の流動速度の加速など複数の要因が複合して起こります。

氷河前進の速度は通常非常にゆっくりとしたものですが、「サージ型氷河」と呼ばれる特定の氷河では、通常時の数十〜数百倍のスピードで急速に前進する「サージ(激動前進)」という現象が起きることが知られています。サージは氷河底部の融解水の蓄積や摩擦の急変によって引き起こされると考えられています。

現代においては地球温暖化の影響で多くの氷河が後退傾向にありますが、一部の氷河では局所的な要因により前進が観測されることもあります。氷河前進・後退のモニタリングは気候変動研究において重要な指標となっています。

使い方・例文

氷河学や地球科学の文脈で「過去の氷期には氷河前進が繰り返されてきた」「アルプスの氷河の前進・後退が気候記録の指標になる」といった形で使われます。

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