極相林とは?
きょくそうりん
極相林とは、植生の遷移が最終的に到達した安定状態の森林群落で、その土地の気候条件に最も適した樹種によって構成され、自然には大きく変化しない段階です。
極相林(きょくそうりん)とは、植生遷移(裸地から始まる植物群落の時間的変化)が最終的に到達した、気候的に安定した森林群落のことです。英語では「クライマックスフォレスト(climax forest)」と呼ばれ、その地域の気温・降水量・土壌などの環境条件に最も適応した樹種が優占する状態を指します。
植生遷移は一般的に次のような段階をたどります。
- 裸地への先駆植物(コケ類・草本)の定着
- 低木・陽樹(陽当たりを好む樹木)による草原・低木林の形成
- 陰樹(日陰に耐えられる樹木)の侵入と陽樹の衰退
- 陰樹主体の安定した森林(極相林)の完成
日本では気候帯によって極相林の主な樹種が異なります。温暖な西日本の低地ではシイ・カシなどの常緑広葉樹林が極相となり、冷温帯ではブナを中心とした落葉広葉樹林が、亜高山帯ではオオシラビソ・トウヒなどの針葉樹林が極相林を形成します。
ただし現代の生態学では、極相は静的な「最終状態」というより動的な平衡状態として捉えられることが多く、台風・土砂崩れ・大規模病虫害などの撹乱によってリセットされる側面もあります。人間の伐採や農地利用で失われた極相林の復元には数百年単位の時間が必要とされます。
使い方・例文
青森・秋田にまたがる白神山地は、世界最大規模のブナを中心とした極相林が残る地域として世界自然遺産に登録されており、人手が入らない自然林の姿を今に伝えています。
この用語をシェア
最終更新: