桜姫東文章とは?
さくらひめあずまぶんしょう
桜姫東文章とは、江戸後期の歌舞伎作家・鶴屋南北が著した歌舞伎狂言で、身分を超えた恋と業(ごう)の深さを描いた怪異と艶のある名作です。
「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」は、江戸後期の歌舞伎狂言作者・四世鶴屋南北が著し、文化14年(1817年)に江戸・中村座で初演された歌舞伎の演目です。全体は七幕から成り、「世話物」と「時代物」が入り交じる複雑な構成を持ちます。
あらすじの核心は、前世の因縁で結ばれた高貴な姫君・桜姫と、破戒僧・清玄(せいげん)をめぐる愛憎と転落の物語です。桜姫は清玄の子を宿しながら身分を落とし、様々な運命に翻弄されます。南北特有の「悪」と「業」の美学が全編に漂い、美しさの中に凄惨な場面が織り込まれています。
作品の特徴は次の通りです。
- 「南北らしさ」と呼ばれる、世話物の写実性と怪異・艶事の混在
- 女形(おやま)の見せ場が多く、高貴な姫から転落した女性の多面性を描く
- セリフや演出に、江戸の庶民文化・風俗を鋭く反映
近代以降も折々に上演されており、二代目中村芝翫や坂東玉三郎など名優による桜姫の解釈が高く評価されてきました。歌舞伎の「艶もの」を代表する演目として今も人気があります。
使い方・例文
「歌舞伎座の演目に『桜姫東文章』が掲げられると、玉三郎の桜姫目当てに早々に完売となることが多い」という文脈で、歌舞伎ファムの間でよく話題になる演目です。
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