本文へスキップ

旋法的和声とは?

せんぽうてきわせい

旋法的和声とは、長調短調機能和声体系から離れ、ドリアン・フリジアン・リディアンなどの教会旋法を基盤とした和音進行と和声付けの手法です。

旋法的和声(せんぽうてきわせい、Modal harmony)とは、長調短調による機能和声(トニック・ドミナントサブドミナントの緊張解決)に依存せず、ドリアン・フリジアン・リディアン・ミクソリディアンなどの旋法(モード)を基礎とした和音の組み立て方・進行の体系です。

機能和声との最大の違いは「解決への推進力」を意図的に弱めることにあります。機能和声では属7和音→主和音という強い解決が音楽を前進させますが、旋法的和声では同じコードが平行移動したり、旋法固有の音程に基づくコードが独立した色彩として並んだりします。

  • ドリアン旋法:短調的だが第6音の明るさを生かした進行
  • フリジアン旋法:半音下降のフリジアン終止が特徴的
  • リディアン旋法:増4度を含む浮遊感ある和音進行
  • ミクソリディアン旋法:長調的だが第7音が低い、ブルース的な響き
旋法的和声は中世・ルネサンスの教会音楽に出発し、19世紀後半のロマン派(ドボルザーク、グリーグなど民族音楽の影響を受けた作曲家)や、20世紀初頭のドビュッシー・ラヴェルらの印象派音楽、さらに現代のジャズ(モーダルジャズ)やロック・ポップスにまで広く浸透しています。

機能和声が「どこへ向かうか」を重視するのに対し、旋法的和声は「今この瞬間の音の色彩」を重視する傾向があり、静的で瞑想的な雰囲気の音楽に適しています。

使い方・例文

映画音楽で中世・ファンタジー的な場面の背景音楽や、ケルト民謡・北欧民謡のアレンジで特定の旋法に合わせた和音を付ける場面で登場します。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語