斎藤隆夫とは?
さいとうたかお
斎藤隆夫は戦前日本を代表する自由主義的な政党政治家で、軍部批判の演説「反軍演説」で知られる人物です。
斎藤隆夫(1870〜1949年)は、兵庫県出石(現・豊岡市)出身の弁護士・政治家です。衆議院議員を長年にわたり務め、戦前の議会政治において自由主義・立憲主義の立場を貫いたことで知られます。
東京帝国大学で法学を修め、弁護士として活動した後に政界へ進出。立憲民政党を中心に活動し、雄弁で論理的な弁舌によって「議会の良心」と呼ばれました。
彼の名を歴史に刻んだのは、1940年(昭和15年)2月の衆議院本会議における「反軍演説」です。この演説の主な内容は次のとおりです。
- 日中戦争の長期化に対する政府・軍部の責任を鋭く追及
- 「聖戦」という言葉の空虚さを正面から批判
- 国民への過度な負担と軍部の独走を論理的に糾弾
この演説は軍部・翼賛勢力の激しい反発を招き、斎藤は衆議院本会議の投票によって除名処分を受けました(議員辞職ではなく議院による議員資格剥奪)。この除名は日本の議会史において極めて異例の出来事として記録されています。
戦後は政界に復帰し、民主自由党などで活動しましたが、まもなく世を去りました。言論の自由と議会政治の意義を体現した政治家として、今日でも高く評価されています。
使い方・例文
「斎藤隆夫の反軍演説は、戦時下の圧力に屈しない議会人の気概を示す歴史的な出来事として、日本の民主主義を考えるうえで必ず言及される」といった形で引き合いに出されます。
この用語をシェア
最終更新: