愛着理論とは?
あいちゃくりろん
愛着理論とは、乳幼児期に養育者との間に築かれる情緒的な絆(愛着)が、その後の心理的発達や対人関係の基盤になるとする発達心理学の理論です。
愛着理論(Attachment Theory)は、イギリスの精神分析家ジョン・ボウルビィが1950〜70年代にかけて体系化した発達心理学の理論です。乳幼児が特定の養育者(アタッチメント対象)に対して築く強い情緒的絆を「愛着(アタッチメント)」と呼び、これが生涯にわたる精神的健康・対人関係・自己概念に深く影響すると主張します。
ボウルビィは、乳児が養育者との近接を求め、そこから安心感(安全基地)を得るのは進化的に適応的な行動だと論じました。後にメアリー・エインズワースは「ストレンジ・シチュエーション法」という実験手法を開発し、愛着の質を以下のように分類しました。
- 安定型:養育者を安全基地として探索行動を取り、再会時に安心を取り戻せる
- 回避型:養育者への依存を避け、感情表現を抑制する傾向がある
- 不安・アンビバレント型:分離に強い不安を示し、再会後も容易に落ち着けない
- 無秩序・無方向型:一貫した戦略を持たず恐怖と接近欲求が混在する
乳幼児期に形成された愛着パターンは「内的作業モデル」として内在化され、成人後の恋愛関係・友人関係・親子関係にも影響を与えることが多くの研究で示されています。愛着理論は今日、発達支援・トラウマ治療・親子支援プログラムなど幅広い臨床場面で応用されています。
使い方・例文
子どもが泣いてもすぐ抱き上げた方がよいかという育児相談で「愛着理論によれば、迅速で一貫した応答が安定型愛着の形成を助ける」と説明される場面などで登場します。
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