差動増幅回路とは?
さどうぞうふくかいろ
差動増幅回路とは、2つの入力信号の差だけを増幅し、両方に共通して乗るノイズを除去できるアナログ電子回路です。
差動増幅回路(差動アンプ)とは、2つの入力端子に加えられた信号の差分を増幅する回路です。一方の入力を非反転入力(+)、もう一方を反転入力(−)とし、その差電圧に対してのみ増幅動作を行います。
最大の特徴は同相ノイズ除去能力(CMRR:Common Mode Rejection Ratio)の高さです。電源ハム・電磁誘導・グラウンドの電位差など、両方の入力線に同じように乗るノイズは「同相信号」として扱われ、理想的な差動増幅回路では完全にキャンセルされます。これにより、微弱な信号をノイズから分離して正確に取り出すことができます。
基本的な構成はトランジスタやオペアンプを使った対称回路で、以下のような用途に活用されます。
- 生体信号(心電図・筋電図)の計測
- ひずみゲージ・熱電対などセンサ出力の読み取り
- オーディオ機器のバランス伝送回路
- 通信システムの受信フロントエンド
- オペアンプの内部入力段
オペアンプICを用いれば4本の抵抗だけで簡易的な差動増幅回路を構成でき、専用の計装アンプ(INA)を使えば高精度・低ノイズの差動増幅が容易に実現します。現代のアナログ設計における基礎回路のひとつです。
使い方・例文
心電図モニタでは、体表の2点間に貼った電極から取り出した微弱な電位差を差動増幅回路で増幅し、電源ハムなどのノイズを除去して正確な波形を表示します。
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