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墨子とは?

もくし

墨子は中国春秋戦国時代の思想家で、兼愛・非攻・節用を唱え、儒家と並ぶ墨家思想の創始者として知られています。

墨子(ぼくし、紀元前5〜4世紀ごろ)は、中国の春秋戦国時代に活躍した思想家・哲学者であり、墨家(ぼっか)という学派の創始者です。名は翟(てき)といい、出身地については諸説ありますが、魯の国に近い地域とする説が有力です。

墨子の思想の中心には「兼愛(けんあい)」があります。兼愛とは、身分や血縁を超えてすべての人を平等に愛するという考え方で、親族や身近な人だけを愛する「仁」を説いた儒家の思想と鋭く対立しました。また、戦争を否定する「非攻(ひこう)」も重要な主張であり、墨子とその弟子たちは実際に小国の防衛支援に赴いたと伝えられています。

墨子のその他の主要な思想には以下のものがあります。

  • 節用・節葬 — 無駄な消費や豪華な葬儀を戒める倹約主義
  • 尚賢(しょうけん) — 身分ではなく能力によって人材を登用すべきという考え
  • 天志・明鬼 — 天の意志と鬼神(霊)の存在を認め、道徳の根拠とする
墨家は戦国時代に儒家と並ぶ有力な学派として隆盛しましたが、秦漢以降は衰退しました。しかし近代以降、墨子の思想は平和主義・功利主義・科学的思考との親近性が再評価され、中国のみならず国際的にも注目されています。また墨子の著作「墨子」には力学・光学など自然科学的な記述も含まれており、古代中国における科学思想の先駆者としても評価されます。

使い方・例文

中国哲学や東洋思想の授業で、儒家の「仁」と対比させながら墨子の「兼愛」が紹介されることが多く、平和思想の文脈でも引用されます。

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