単因子論とは?
たんいんしろん
単因子論とは、ある現象や遺伝形質が単一の原因・遺伝子によって決定されるという考え方や理論のことです。
単因子論(たんいんしろん)とは、ある現象・形質・病態が単一の原因因子によって生じるという立場の理論や説明モデルを指します。特に遺伝学・生物学の文脈では、ひとつの遺伝子座(遺伝子の位置)が表現型を決定するという「単因子遺伝」を意味することが多く、メンデルの法則が典型例です。
グレゴール・メンデルがエンドウマメを用いた実験で示したように、種子の形(丸・しわ)や色(黄・緑)といった形質は、単一遺伝子の優性・劣性関係によって次世代への伝わり方が説明されます。このモデルは遺伝学の基礎として現在も有効であり、鎌状赤血球貧血・フェニルケトン尿症など特定の遺伝病の理解に活用されています。
一方で、現実の多くの形質(身長・知能・多くの疾患など)は複数の遺伝子と環境要因が絡み合って決まるため、多因子遺伝(ポリジーニック遺伝)として扱われます。単因子論はその限界として、複雑な形質を過度に単純化してしまう点が指摘されており、現代の遺伝学や医学では多因子的な視点と組み合わせて理解されています。
社会科学や哲学の領域でも「単因子論」は、複雑な社会現象をひとつの要因で説明しようとする還元主義的立場として批判的に言及されることがあります。
使い方・例文
「この遺伝病は単一遺伝子の変異で発症する」と説明する場合に単因子論の考え方が使われます。理科の授業でメンデルの優性・劣性を学ぶ際にも登場します。
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