化学兵器禁止条約とは?
かがくへいききんしじょうやく
化学兵器禁止条約とは、化学兵器の開発・製造・貯蔵・使用をすべて禁止し、既存の化学兵器の廃棄を義務づける国際条約です。
化学兵器禁止条約(Chemical Weapons Convention: CWC)は、1993年に署名が開始され1997年に発効した多国間条約で、化学兵器の完全廃絶を目指す国際的な枠組みです。オランダのハーグに本部を置く化学兵器禁止機関(OPCW)がその実施機関として、査察・検証・技術協力を担っています。
条約の主な内容は次のとおりです。
- 化学兵器の開発・製造・貯蔵・移譲・使用の全面禁止
- 締約国が保有する化学兵器の申告と期限内の廃棄義務
- 化学産業施設に対する定期査察(ルーティン査察)の受け入れ
- 他の締約国への挑戦査察(challenge inspection)の申請権
条約は化学物質を毒性・前駆体の危険度に応じてスケジュール1〜3に分類し、管理の厳格さを段階的に定めています。締約国はほぼ全加盟国に及び、国際的な軍縮条約の中でも成功例として評価されています。OPCWは2013年にノーベル平和賞を受賞しました。一方、2010年代以降のシリア内戦でのサリン・塩素ガス使用疑惑など、条約の実効性や検証メカニズムの限界をめぐる議論も続いています。日本も締約国として毎年申告と査察を受け入れています。
使い方・例文
シリア内戦でサリンが使用されたとされる事件で、OPCWが調査に入ったのは化学兵器禁止条約に基づく活動です。また旧日本軍が中国に遺棄した化学兵器の処理も、この条約の枠組みで進められています。
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