勧請とは?
かんじょう
勧請とは、仏・菩薩や神を招き請う行為を指し、神社の分霊を新たな場所に迎えて祀ること、または仏事で仏・菩薩の降臨を請うことをいいます。
勧請(かんじょう)は、もともと仏教用語として「仏・菩薩に説法や祈願への降臨を願い請う」ことを意味しましたが、日本では神道の文脈にも広がり、現在では主に「神社の分霊を別の場所に迎えて新たに祀ること」という意味で使われます。
神道における勧請は、既存の神社の祭神の「分霊(わけみたま)」を他の場所に遷し、新たな社を設けて祀る行為を指します。この行為によって分霊を受けた神社は、元の神社(本社・総社)と同じ神格を持つとされます。例えば、全国に数万社ある稲荷神社は伏見稲荷大社から、八幡神社は宇佐神宮や石清水八幡宮から勧請されたとされるものが多くあります。
勧請の手続きは「分霊祭」などの神事を通じて行われ、御神体や御神璽(みしるし)を新社に遷します。分霊を行っても元の社の神の御力は減じないとされており、これが全国への神社の広がりを支えた考え方です。
仏教の文脈では、修法や法要の冒頭に本尊を招請する儀礼行為、または高僧に説法・教化を請うことを勧請といいます。いずれも聖なる存在の力や教えを場に招き入れるという共通の意味合いを持ちます。
使い方・例文
「この稲荷神社は江戸時代に伏見稲荷大社から勧請されたと伝わり、地域の人々に長く信仰されてきました」のように、神社の由緒を説明する際に用います。
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