人格主義とは?
じんかくしゅぎ
人格主義とは、人間の人格(ペルソナ)を最高の価値として重視し、個人の尊厳と自由を倫理・社会思想の中心に置く哲学的立場です。
人格主義(じんかくしゅぎ、personalism)とは、人間の人格(ペルソナ)が道徳的・存在論的に最高の価値を持つと主張し、個人の尊厳・自由・主体性を思想の核心に据える哲学的・倫理学的立場です。19世紀後半から20世紀にかけて、欧米を中心に発展しました。
人格主義の主要な特徴は次の点です。
- 人格は物・手段として扱われてはならず、それ自体が目的である(カントの目的の国との親和性)
- 人格の自由・尊厳・共同体的関係を重視する
- 唯物論・全体主義・個人を集団に従属させる思想に対抗する立場をとる
思想家としてはエマニュエル・ムーニエ(フランス・カトリック系人格主義)、マックス・シェーラー(価値論的人格主義)、ボウン(アメリカの人格主義神学)などが挙げられます。特にムーニエは人格主義を社会変革の哲学として発展させ、共産主義的集産主義とも資本主義的個人主義とも異なる「第三の道」を模索しました。
現代では生命倫理・人権思想・福祉政策の議論において、人格の不可侵性を根拠とする論述に人格主義的発想が活かされています。
使い方・例文
医療倫理で「患者を一個の人格として尊重し、単なる治療の対象として扱ってはならない」という主張は、人格主義の考え方を反映しています。教育哲学や社会思想の文献でも頻繁に登場します。
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