ワーキングプアトラップとは?
わーきんぐぷあとらっぷ
ワーキングプアトラップとは、働いているにもかかわらず低収入から抜け出せない「ワーキングプア」状態に陥り、そこから脱出が困難になる社会的・構造的な罠を指します。
ワーキングプアトラップ(Working Poor Trap)とは、就労していながらも貧困状態から脱却できず、その状況が固定化・悪化するメカニズムを指す概念です。「働けば豊かになれる」という常識が通じない構造的な貧困の罠として、現代社会の重要な問題の一つとして認識されています。
トラップが生じるメカニズムには、複数の要因が絡み合っています。
- 低賃金・不安定雇用の固定化:非正規雇用や最低賃金水準の仕事では、いくら働いても生活費・貯蓄・スキルアップへの投資が困難。
- 社会保障の壁:収入が一定額を超えると各種給付・補助が打ち切られるため、収入増加が実質的な手取り増につながらないケースがある(いわゆる「福祉の壁」)。
- 時間・エネルギーの欠乏:複数の仕事を掛け持ちする生活では、資格取得・職業訓練・転職活動に使える時間や気力が奪われる。
- 健康リスクの蓄積:劣悪な労働環境・ストレス・医療へのアクセス困難が健康を損ない、さらなる就労能力の低下を招く。
日本では、非正規雇用の増加・最低賃金の水準・社会保障制度の設計などが複合的に作用し、特に単身女性・若者・高齢就労者においてワーキングプアトラップのリスクが高いとされています。
この問題への対策としては、最低賃金の引き上げ・同一労働同一賃金の徹底・給付付き税額控除の導入・社会保障の壁の解消などが議論されています。
使い方・例文
社会学や労働経済学の授業では、「非正規雇用のままでは技能習得の機会も得られず、ワーキングプアトラップに陥りやすい」という文脈で使われます。
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