レントシーキングとは?
れんとしーきんぐ
企業や個人が生産活動によらず、政府の規制や政策を通じて自分に有利な「経済的地代(レント)」を得ようとする行動です。
レントシーキング(rent-seeking)とは、市場での競争や生産活動によって利益を得るのではなく、政府への働きかけや規制・法律の変更を通じて、自らに有利な経済的利益(レント=地代・超過利潤)を獲得しようとする行動を指します。1970年代にアン・クルーガーやゴードン・タロックらが経済学の概念として体系化しました。
レントシーキングが起きる主な場面には次のものがあります。
- 特定業種への輸入規制や関税の要求(競合相手の排除)
- 特定企業・団体への補助金や優遇税制のロビー活動
- 参入規制によって既存業者が得る独占的利益の維持
- 政府調達における有利な契約取得に向けた活動
レントシーキングが問題とされる最大の理由は、社会全体の富を増やさずに富の分配だけを変えようとする「非生産的」な活動であることです。ロビイストへの費用や政治家への働きかけにかかるコストは、社会的には純粋な損失(死荷重)となります。また、規制や参入障壁が増えるほど競争が阻害され、経済全体の効率性が低下します。
政治経済学や公共選択論の分野で中心的な概念であり、腐敗や規制の過剰な拡大を説明する枠組みとしても重要です。健全な競争市場の維持や透明な政策決定プロセスが、レントシーキングを抑制する方策として挙げられます。
使い方・例文
ある業界団体が国会議員に働きかけて外国製品への高い関税を維持させ、国内競合品の価格競争を避けて高利益を確保しようとする行為が、レントシーキングの典型的な例です。
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