ミランコビッチサイクルとは?
みらんこびっちさいくる
ミランコビッチサイクルとは、地球の公転軌道や自転軸の周期的変化によって日射量が変動し、氷期と間氷期の繰り返しをもたらすとされる天文学的要因のことです。
ミランコビッチサイクルとは、セルビアの天文学者ミルティン・ミランコビッチ(Milutin Milanković)が20世紀前半に提唱した理論で、地球の軌道要素の周期的変化が地球に届く太陽放射量(日射量)を変動させ、長期的な気候変化の主な要因となるという考え方です。
主な三つの周期から構成されます。
- 離心率の変化(約10万年周期・約40万年周期):地球の公転軌道が真円に近いか楕円に近いかが変化し、太陽からの平均距離が変わります。
- 地軸の傾き(黄道傾斜角)の変化(約4万1千年周期):地軸の傾きが約22.1°〜24.5°の範囲で変動し、季節の強弱に影響します。
- 歳差運動(約2万6千年周期):地球の自転軸がコマのように首振り運動し、近日点・遠日点と季節の対応関係が変化します。
これらの要因が複合的に作用して高緯度の夏の日射量が変化し、氷床の消長をもたらすと考えられています。氷床コアや海底堆積物の同位体比分析により、ミランコビッチサイクルの周期と氷期の繰り返しが強く対応することが確認されています。ただし日射量の変化のみでは観測された温度変化を説明しきれないため、CO₂や水蒸気のフィードバック効果も重要な役割を果たすことが明らかになっています。
使い方・例文
約2万1千年前の最終氷期最盛期は北半球夏の日射量が低かった時期と一致しており、ミランコビッチサイクルが氷期開始の引き金になったと解釈されています。
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