ヘキサンとは?
へきさん
ヘキサンとは、炭素数6のアルカン(飽和炭化水素)で、無色・揮発性の有機溶媒として油脂の抽出や化学実験に広く使われる石油系化合物です。
ヘキサン(C₆H₁₄)は、炭素原子6個が一直線につながった構造を基本とするアルカン(飽和炭化水素)で、直鎖状のn-ヘキサンが代表的です。無色透明の液体で、特有の石油臭があり、揮発性が高く引火しやすい性質を持ちます。水には溶けず、油脂や多くの有機物をよく溶かします。
アルカンとして化学的に不活性であり、反応せずに他の物質を溶かす能力が重要です。この性質を活かして次のような用途で活躍します。
- 食用油の抽出(大豆・菜種・ひまわりなどから油脂を溶出させる工業プロセス)
- 有機合成・分析化学の溶媒(シリカゲルカラムクロマトグラフィーの展開溶媒)
- 接着剤・塗料・印刷インクの溶媒
- ゴム・プラスチック加工の洗浄剤
一方で、ヘキサンの蒸気は引火点が低く(約−22℃)、爆発限界内で静電気でも発火する危険があるため、取り扱いには厳重な管理が必要です。また長期・大量の吸入によって末梢神経障害(n-ヘキサン中毒)を引き起こすことが知られており、工場では局所排気装置の設置が義務付けられています。石油化学と食品工業の両方に関わる身近な工業溶媒です。
使い方・例文
スーパーで売られているサラダ油の多くは、原料豆にヘキサンを浸透させて油脂を溶かし出す「溶剤抽出法」で製造されており、最終製品からヘキサンは除去されています。
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