フウランとは?
ふうらん
フウランは岩や木に着生する日本原産の野生ランで、夏に芳香のある白い花を咲かせる着生植物です。
フウラン(風蘭)は、ラン科フウラン属(Vanda falcata、旧称 Neofinetia falcata)に属する常緑の着生ランで、日本・朝鮮半島・中国南部に自生します。江戸時代から武士や文人に愛された歴史ある観葉・観花植物で、「富貴蘭」として多くの園芸品種が作出されてきました。
自然界では海岸近くや山地の岩壁、老木の樹皮に着生し、小型ながら存在感のある植物です。葉は硬くて肉厚の剣形で、長さ5〜10cm程度。7〜8月の夏に純白の花を2〜10輪ほど咲かせ、夜間に特に強い甘い香りを放ちます。距(きょ)と呼ばれる細長い突起が花の後方に伸びるのがランらしい特徴です。
文化的・園芸的な側面も豊かです。
- 江戸時代から「富貴蘭」として珍重され、武士の間で品評会が開かれた
- 葉の形・色・模様の変化(変葉)が無数の品種を生む
- 着生文化(流木や石付き)として日本独自の美意識を反映
- 希少品種は現代でも高額取引される
環境省レッドリストでは絶滅危惧II類(VU)に指定されており、自生地での採取は厳しく禁じられています。清楚な白花と香りを楽しめる、日本が誇る野生ランのひとつです。
使い方・例文
「庭の古い梅の木にフウランを着生させて育てている。夏の夜になると甘い香りが漂ってきて、小さいながらも存在感がある」というように、東洋ラン愛好家や伝統園芸の文脈でよく登場します。
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