フィリップ・ショーウォルター・ヘンチとは?
ふぃりっぷしょーうぉるたーへんち
フィリップ・ヘンチはアメリカの医師で、コルチゾンの抗炎症作用を発見しノーベル生理学・医学賞を受賞した、リウマチ学の先駆者です。
フィリップ・ショーウォルター・ヘンチ(1896〜1965年)は、アメリカのペンシルベニア州ピッツバーグに生まれた医師・研究者です。ミネソタ州のメイヨー・クリニックで長年にわたって関節リウマチの研究と臨床に従事しました。
ヘンチが注目したのは、関節リウマチ患者が黄疸にかかったり妊娠したりすると症状が劇的に改善するという臨床的観察でした。この現象から、体内に何らかの抗炎症物質が存在するという仮説を立て、その物質を「物質X」と呼んで追い求めました。研究の結果、副腎皮質ホルモンの一種であるコルチゾン(当時は「化合物E」と呼ばれた)がその正体であることを突き止めました。
1948年、ヘンチはエドワード・ケンドールらと協力して関節リウマチ患者にコルチゾンを投与する臨床試験を実施しました。長年寝たきりだった患者が歩けるようになるなど、劇的な治療効果が確認され、医学界に衝撃を与えました。この業績により、1950年にケンドールおよびタデウシュ・ライヒシュタインとともにノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
コルチゾンの発見は、その後のステロイド薬の発展につながり、関節リウマチのみならず喘息・アレルギー・自己免疫疾患など広範な疾患の治療に応用されています。現代医療に不可欠なステロイド療法の礎を築いた研究者として、医学史に名を残しています。
使い方・例文
医学の教科書で「ステロイドの抗炎症作用はヘンチのコルチゾン発見に始まる」と解説される場面や、リウマチ学の歴史を学ぶ文脈で登場します。
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