ビスカスカップリングとは?
びすかすかっぷりんぐ
ビスカスカップリングとは、シリコンオイルの粘性を利用して前後輪や左右輪の回転差を自動的に伝達・制限する駆動系部品です。
ビスカスカップリング(Viscous Coupling)は、高粘度のシリコンオイル(シリコーンフルード)の粘性抵抗を利用して、二つの回転軸間のトルクを伝達する機械部品です。自動車の駆動系において、前後輪の回転差を制御するセンターデファレンシャル代替装置や、左右輪の差動制限装置(LSD)として広く使われてきました。
構造は、同軸上に配置されたアウターハウジング(外輪)とインナーハブ(内輪)の間に複数の摩擦板が交互に配置され、その隙間にシリコンオイルが封入されています。通常走行時は前後輪の回転差が小さいためオイルの粘性抵抗も小さく、ほぼ独立して回転します。しかし一方がスリップして大きな回転差が生じると、粘性抵抗が急増してトルクが伝達され、スリップを抑制する仕組みです。
主な用途は以下の通りです。
- フルタイム4WDのセンターデフとして前後トルク配分を自動調整
- オープンデフと組み合わせたビスカスLSDとして左右差動を制限
- 二輪駆動から四輪駆動への自動切り替え(オンデマンド4WD)
電子制御が普及した現代では、より精密なトルクベクタリングシステムや電子制御LSDに置き換えられつつありますが、構造がシンプルでメンテナンスフリーという利点から、一部車種では今もなお採用されています。
使い方・例文
雪道でアクセルを踏んだ際に後輪がスリップしようとすると、ビスカスカップリングが前輪へ自動的にトルクを伝達し、4WD状態に切り替わって走破性を確保します。
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